ワシントン・ワイン

ワイナリーが165軒以上もある、ブドウ栽培にぴったりな気

ワシントン州は、カリフォルニア州に次ぐ全米第2のワインの産地。ブドウ栽培面積は約3万2千エーカー(約12,950ヘクタール)で、ワイナリーの数は650以上。米国50州はもちろん、40を超える国々に出荷されています。

日本の国土の約半分の大きさのあるワシントン州は、緯度でいうと南樺太あたりで寒い印象を受けますが、カスケード山脈で東西に分断されており、東側は乾燥気候で夏冬の気温差が非常に激しいため、ブドウの栽培にとても適しています。ワシントン州で、ブドウが育つ夏の平均最高気温は摂氏30度以上、平均日照時間はカリフォルニア州より2時間長い17.4時間、夜間の気温が低いといったことから、ブドウが隅々まで熟成して豊かな風味を生み出すという利点があります。

広大なブドウ畑。

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2010年の時点で、ワシントン州内には11の A.V.A.(American Approved Viticultual Area)があります。これは、米政府承認ブドウ栽培地域のこと。アルコール・たばこ・火器局の管轄下にあり、品質管理の目的で決められています。

ワシントン州最初の A.V.A. はヤキマ・バレーという乾燥地帯。夏は非常に暑く、40度ぐらいにもなります。ワシントン州最大のA.V.A.はコロンビア・バレー。ワイナリーが165軒以上あります。最も新しい A.V.A. はレイク・シェランという湖のほとりの地域です。前述のようにワシントン州は日本の国土の約半分の大きさがあるので、A.V.A.によってブドウはもちろん、ワインの特徴が異なります。

ワシントン州で栽培されるブドウの品種は20種類以上ありますが、白ワイン用が54%、赤ワイン用が46%となっています。赤ワインは主に、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カベルネ・フラン。白ワインは主に、リースリング、シャルドネ、セミヨン、ゲヴュルツトラミネール。特にワシントン州のリースリングは世界的に高く評価されています。

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ワシントン・ワインを代表するワイナリー「シャトー・サン・ミッシェル」

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ワシントン州にワイン用のブドウが初めて植えられたのは1825年。ハドソン・ベイ・カンパニーがフォート・バンクーバーに植えたのが始まりで、1910年にはワシントン州各地にフランス・ドイツ・イタリアからの移民が入植すると共に広がっていきました。

商業規模のワインの生産が始まったのは1960年代です。ワイン歴史家のレオン・アダムズ氏が、今ではワシントン・ワインを代表するワイナリーのひとつである「シャトー・サン・ミッシェル」に、ワイン醸造専門家のアンドレ・チェリスチェフ氏を紹介。チェリスチェフ氏は「シャトー・サン・ ミッシェル」を成功に導き、ワシントン州に近代的なワイン製造方法を伝える役割を果たしました。その結果、1970年代にはワシントン州でワイン産業が急成長することになりました。

「シャトー・サン・ミッシェル」
https://www.ste-michelle.com

テイスティングを楽しむ人たち。

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テイスティングを楽しめるウディンビル市のワイナリー

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気軽にワイナリーでテイスティングを楽しみたい場合は、シアトル市内から車で約40分の場所にある、ウディンビル市がおすすめです。ここ5年間にテイスティング・ルームの数は50を超え、ワイン関連のさまざまなイベントが開催されるようになりました。

ワシントン州東部でワインを造っているワイナリーはもちろん、コロンビア・バレーなどから仕入れたブドウを使ってウディンビル市でワインを造っている小規模ワイナリーなどをまわって、テイスティングをすることができます。週末にもなると、ワイナリー・ツアーや、グループやカップルで訪れるワイン好きでにぎわいます。

ウディンビル市で歴史の長い「シャトー・サン・ミッシェル」や「コロンビア・ワイナリー」、そして最近オープンした「ノヴェルティ・ヒル/ジャヌク」の3軒は、規模の大きいワイナリーの代表格。これら3軒はテイスティング・ルームが広く、ワインはもちろんチーズやサラミなどの軽食、焼きたてのフラットブレッドなどを販売し、くつろいでテイスティングを楽しめるセッティングになっています。

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コロンビア・ワイナリーは、ビクトリア調の建物

には、ワイナリーの歴史が展示され

パーティルーム

ギフト・ショップ

などがあります。

1962年に設立された「コロンビア・ワイナリー」は、ウディンビル市で最も歴史の長いワイナリー。多種多様なワインを開拓していますが、2002年の Syrahは、特に高い評価を得ています。ビクトリア朝の建物の中には、ワイン・バー、ギフト・ショップ、パーティー・ルームがあり、結婚式会場としても人気です。

「ノヴェルティ・ヒル/ジャヌク」では、数々の賞を受賞した『ノヴェルティ・ヒル』 と 『ジャヌク』 という2つのブランドのワインを1人5~10ドルという安さでテイスティングできます。

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「ノヴェルティ・ヒル/ジャヌク」

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「デリ・セラーズ」は、シャトー・サン・ミッシェル近くの小さなワイナリー。テイスティング・ルームには、「Carriage House」という名がついています。

シアトルで開かれる多彩なワイン・イベント

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シアトルのレストランでは、ワイン・リストが豊富で、ワインと楽しむためのチーズや燻製肉、オリーブなどの食材が充実したところが多く、数千本のワインを揃えているところまであります。

ワイン・ペアリング(ワインと食事をペアで楽しむ)ができるよう、コースごとにおすすめのワインを記載しているところもあれば、最初からワインと食事をペアでオーダーするようになっているところ、1人からでも数種類のワインをテイスティングできるセットを用意しているところなどがあります。

様々なワインのイベントも開催されています。ワイン・フェスティバルやオークションはもちろん、レストランやワインを販売している店が、数種類のワインを10ドル程度の安価でテイスティングできるイベントを毎週のように開催しています。イベントの規模は、10人程度の小さいものから100人程度の大きいものまで様々です。

「Betty」クロスティーニに、リコッタチーズとフィグ、リコッタチーズとエアルームトマトを乗せてあります。

「Barking Frog」パスタにダンジネス・クラブ(カニ)をあわせたもので、バジルのソースが敷いてあります。

ワインにあう食事として各店で工夫を凝らしたメニューが用意されています。

PHOTO: TAKUMI OHNO
TEXT: MICA OKAMOTO

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